消費者金融3位のプロミスが7位の三洋信販に対して実施していた株式公開買い付け(TOB)が13日夕、期限を迎えた。結果は14日午前に発表されるが、9割超を確保して成立の見通し。大手同士では初の経営統合が実現する。利息制限法の上限金利(年20%)を超える灰色金利分の返還請求などで逆風が強まる中、両社は規模拡大で生き残りを目指す。米ゼネラル・エレクトリック(GE)傘下のGEコンシューマー・ファイナンスの売却交渉も進んでおり、業界再編の動きはさらに加速しそうだ。
TOB期間は当初、8月1日?9月11日の予定だったが、8月13日?9月13日に変更された。プロミスが7月31日に買収した、三洋信販株の25・2%を保有する創業家の資産運用会社、朝日エンタープライズを通じてTOBを実施する方式に切り替えたためだ。
買い付け価格は1株3623円で、TOBの成立条件は50・1%以上の株取得。三洋信販創業者で19・5%を保有する椎木正和会長、同社の第5位株主の福岡銀行(2・78%保有)、外資系ファンドなどが応募したとみられ、朝日エンプラ保有分を含めると条件クリアは確実だ。プロミス関係者は「9割超を取得した」という。
プロミスは今後、残りの株式を買い進め、年内に全株を取得する方針。当面は三洋信販の「ポケットバンク」ブランドは残すが、11月の中間決算発表までに、三洋信販を吸収合併するかどうかを決めたい考えだ。
今回の統合で、両社の貸付金残高合計は約2兆円となり、業界最大手のアイフルを抜いて首位に躍り出る。プロミスは全国展開しているが顧客基盤は東日本が中心。三洋信販は融資残高の7割が九州・中国地方に集中している。このため、統合には、顧客基盤の拡大という利点もある。
ただ、「統合効果は不透明」(業界関係者)との指摘もある。昨年末に成立した改正貸金業法により、平成21年末をめどに導入される借り手1人当たりの融資総量規制は大規模企業ほど不利とされるほか、統合に伴い発生する費用の償却負担などコストも無視できないからだ。
統合の背景には、灰色金利の返還請求の増加に加え、改正法による総量規制の導入や上限金利の引き下げといった経営環境の悪化がある。業界に押し寄せる荒波は他社も揺さぶっており、GEは「レイク」ブランドで事業展開するGEコンシューマーの売却を検討。年内にも売却に踏み切りたい意向とみられ、プロミス、アコム、アイフルなどが買収を模索しているもようだ。
再編をめぐっては、銀行との関係の薄いアイフル、武富士の動向への注目度が高く、今回の統合が再編加速の呼び水となる可能性もある。
(産経新聞)
